大災害時の避難と事後の生存活動

                                                           2020年7月7日                             泉 満明

 地球上に生存している人間を含めた生物は、過去に超巨大カルデラ火山の噴火、大規模地震、全球凍結、天体衝突、さらに最近では地磁気変動等により生物の絶滅があったことが明らかにされてきている。偶然で幸いなことに人類は21世紀までの間氷河期の約1万年の比較的に平穏な期間を過ごしてきた。この間に人類は科学技術を進歩・発展させてきたが過去に発生し、未来にも発生する大災害に抵抗できないことはあきらかである。さらに最近では科学進歩のマイナス面の世界核戦争が大災害に加わることになる。しかし、現在人類が活用できる技術を活用して人類の生存は可能であろうか検討する価値はある。

 現在人類は主として地球表面で生活している。過去に発生した大災害は全て地球表面で発生したものである。従って、大災害を避けるためには地表以外に生存場所を考える必要があろう。例えば地下、海中、他の惑星などの3候補が主なものとなろう。

 地下;大地震による断層の発生、大火山の噴火等については地下施設の安全性に問題                     

    がある。

 水中;深海中の古代魚シーラカンスの生存が確認されているので、過去の大災害に対 

   しても一応避難場所として可能性がある。

 他の惑星;太陽系の中で火星が一応候補であるが、現在の技術水準では避難場所で 

      はない。

 以上の事から避難場所として可能性が高いのは深海であろう。ここならば現在の技術力で実現可能とおもわれる。

 深海約400mはシーラカンスが生息していることがあきらかになっている。このことは過っての5大災害を避けられてきたのと、核戦争による放射能を避けることに有利であろう。さらに避難場所として地球にあることは人間としては安心感がある。 水面下400mの深海の構造物の建設となると現在人類が有している技術でもかなりな困難が伴うものであろう。人間が開発してきた潜水艦、深海調査船、宇宙船等の技術、

土木工事で開発した海底トンネル工事の技術などの採用、開発が必要である。

避難構造物

 構造材料はコンクリートと鋼材を基本としてコンクリートと鋼材の組み合わせ構造、水密性を確保するために必要な部分には高強度鋼材をしようする。外形は水圧を考慮し球形、円形を基本とする。規模レベルは3000人を想定する。一人当たりの空間を70立方mとすると210000立方mの規模となる。構造物の大きさは円筒形とすると厚さ40mで直径80mの空間が必要であるが生活空間に加えて通常の必要設備空間を加えれば約2倍の空間40万立方mの構造物を建設しなければならない。この構造物の作成は造船用のドックで分割して作成して現場でくみたてることになる。

生命維持設備

 人間の生命を維持してゆくためには、空気、水、各種の食料、衣服類、医療設備、

エネルギー、廃棄物処理が不可欠である。

エネルギーは地熱発電の電気エネルギーとする。

空気は基本的に地表からフィルターを通して、水は海水を精製して供給する。

食料は植物工場で生産する。

衣類は化学繊維と植物繊維を利用する。

医薬品は漢方、化学製品が主なものとなろう。設備、薬品類はあらかじめ多量に貯蔵しておく。

廃棄物処理は宇宙空間での処理方法をとる。