富士山の噴火について

   泉 満明    2020年8月7日

 火山の噴火は地震と同様に地下のプレートの動き、マグマの変化のに組み込まれた現象の一つであろう。富士山の噴火の発生がその動きの現象とすれば、噴火の歴史を古文書で調べるとその発生はある程度想定できる。江戸中期の「宝永噴火」(1707年)以来、300年以上も沈黙している日本最高峰の富士山。だが、平安時代には300年弱(800~1083年)の間に12回噴火したとの記録も残る。予測は困難であろうが次は遠くはないであろう。ひとたび噴煙を上げれば未曾有うの混乱を招きかねない。その火山灰被害は主として山梨県静岡県、神奈川県、東京都、群馬県、埼玉県、そして千葉県の関東地域で偏西風等の風向により被害の状況は異なってくる。さらに溶岩による被害は山梨県静岡県、神奈川県、東名高速道路、鉄道線路に及ぶことになる。特に東京都が被害を受けると首都機能の喪失につながり日本国全体の政治、経済に重大な悪影響を与えることになります。しかし、21世紀に生存している我々は江戸時代とは異なり科学進歩のおかげで公共的、個人的に減災を行うことができます。現在、富士山は地震計や傾斜計等日本で最も観測網が充実している活火山の一つなので、突然マグマが噴出する心配はありません。噴火が始まる数週間ほど前から前兆となる地震地殻変動を捕まえることが出来ます。その直後には、気象庁から、各種マスコミやインターネットを通じて情報がリアルタイムで伝えられます。その時点で、政府、各企業も数日、数時間の猶予時間を活用して減災活動をおこない、個人も猶予時間内に減災のために「率先避難者」となるか、行動を起こさず公共機関が何か動いてくれると期待してそのままやり過ごすかでその後の運命が決まることにまります。噴火後に火砕流が発生し、火山灰が降り始めると、先ず、鉄道は一斎に運休、灰の街で車の立ち往生、雨で湿った火山灰で配送電設備が故障し、水道の停止などのライフラインが間もなく機能を失い通常生活の維持が困難になる。避難するにしても地震、洪水等に対して設置されている避難所は火山災害に完全には対処できないであろう。道路に積もった火山灰により四輪駆動車、キャタピラー車以外は行動不能となるし、渋滞多発、鉄道、空港、港も電源喪失によりブラックアウトになり、運輸機能を失い避難行動が出来なくなります。住宅内にとどまって救命作業を期待しても当分行われず生命の危険にさらされることになる。

 ここで注意しておかなければならないことは関東地方、東北南部にある原子力発電所が偏西風による火山灰で東北地震時と同様な操作不良により機能不全になり大事故を発生することも推定される。

「率先避難者」は身近に危険の兆しが迫ってきた際に、自ら率先して近隣の人々にも危険を避ける行動を促す人のことを言う。これにより災害を個人、複数の人々に減災させることが出来ることになります。

 率先避難する際の準備(案)(災害用に備蓄しておく食料、機材類を含む)

避難先:富士山より西側愛知県方向、偏西風を考えれば、東北北部、北海道

避難移動:自動車(できれば四輪駆動)、ガソリン満タン、バッテリー充電、予備タイ                        ヤー、鉄道、飛行機、船舶などの場合には大型旅行バッグに下記の品物をいれ、できる だけ早く長距離に避難

食料:長期保存水(7日分)インスタント食料類(缶詰類、乾パン、即席麵等

衣服:服、下着類、毛布、防寒具類、雨具、靴下。手袋、帽子、マスク、眼鏡、

丈夫な靴1足

雑品類:携帯電話、AMラジオ(電池類)、カメラ洗面道具類、仮設トイレ、簡易ガス台(ボンベ10缶)、やかん、鍋、ナイフ類、裁縫一式、

薬品類:風邪、腹、目薬、傷薬類、常備(医者処方薬)。

書類*預金通帳、銀行カード類、印鑑、パスポート、健康保険証 、おくすり手帳。

現金:6万円以上(一人当たり)。